①計画フェーズ
・過去のプロジェクトや、他団体の事例などを参考とし、将来の技術トレンドや社会情勢の変動を見極めることで、プロジェクトの事業スキームや業務のあるべき姿を想定する。
・業務内容やサービス水準の難易度、事業手法、予算規模などを調整することにより、応札すると思われる事業者の候補社数を予測する。
②調達フェーズ
・計画フェーズで想定した事業スキーム、予算規模、候補事業者を踏まえ、サービス水準の内容、実施義務事項、費用算定手法などを具体化する。
・設計から構築・運用完了までに陥りやすいリスクを想定し、リスク分担、費用負担範囲を決定する。
・事業関連仕様と予算に対しての、事業者の提案内容を予測し、提案依頼事項や評価項目の設計をする。
③設計フェーズ
・調達フェーズでの提案内容やデモ内容、契約交渉内容を踏まえ、計画で想定した業務を達成するための設計(業務仕様の確定)を行う。
・協議の長期化による開発スケジュールの遅延、要求肥大による予算超過、業務要件の詰めの甘さによる運用後のトラブルなどのリスクを想定し、利用部門と事業者のコントロールを行う。
・テストや移行、稼動立上げの検討漏れによるリスクを想定し、各種計画書の提出・精査を早めに行う。
④構築フェーズ
・テストケースやテスト範囲の漏れ、運用テスト時間の少なさなどによる品質劣化・障害発生のリスクを想定し、テスト内容や進捗の精査を行う。
・移行データの整備や移行内容の確認方法の甘さなどによる失敗やエラー発生のリスクを想定し、移行手法や進捗の精査を行う。
・その他の作業も含め、テスト・受入・承認のスケジュールが遅延しないよう、タスクごとに細かい進捗管理を行い、進捗状況から潜在するリスクを発見する。
・稼動立上げや稼動後の障害対応・切り分け手法の詳細が事業者側で詰め切れていないリスクを想定し、障害対応フローの詳細化・精査を行う。
・構築時はスケジュールがタイトになるケースが多いので、稼動まで、もしくは稼動後1年以内などの短期のリスク予測とその対策に集中する。
⑤運用フェーズ
・運用時における事業者側の緩みやメンバーの品質低下のリスクを想定し、課題対応や追加開発対応などからその兆候を発見し、早期に是正する。
・マネジメント側の要員交代によりノウハウが失われるリスクを防止するため、文書化を徹底し、OJTや教育を継続的に実施する。
・双方の要員交代などにより、提案、契約交渉、PJ途中の合意事項が失われモラルハザードを起こすリスクを想定し、合意事項の整理統合・保存を継続的に実施する。
・これまでの経緯を踏まえ、今後の技術や社会情勢の変化を予測し、次期プロジェクトの構想を練る。