大規模システムプロジェクトがコケる理由

ちょっと古めの記事ですが、先日話題になったので。

特許庁、難航していた基幹系刷新を中止へ

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120120/379019/

特許庁の基幹系刷新「中断が妥当」、外部委員会が報告書

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120124/379194/要は、特許庁が東芝ソリューションに構築100億、

アクセンチュアにPJ管理コンサル30億も用意したPJが大失敗で

中止で終わった、という話です。まぁ、ヒドい話ですね。

詳細は知らなくとも問題の本質は判り切っていますが、

アクセンチュアなんぞに30億もPJコンサルを投げるのが一番ウケます。

彼ら、ウハウハだったでしょうねww

 

プロジェクトマネジメントをアクセンチュアなんぞに投げる時点で、

特許庁の官僚も知見が無いのでしょうが、

こういう大規模PJ(大規模じゃなくとも一緒ですが)において、

どこで道を間違えるか、ということが判っていないんでしょうね。

 

コンサルしか知らない、インフラしか知らない、開発しか知らない、

運用しか知らない、業務しか知らない、という人間を何百人集めても一緒です。

 

どういう業務にして、どういうシステムで、どのように現場が動いて、

将来はどのような運用になり、どのように変化に対応するのか、

これら全てを同時に・俯瞰的に捉える「プロジェクト構想」を

考えることができなかったこと、それが失敗の道への入り口です。

(「プロジェクト計画」と言うと、IT業界では変に細かい計画書のことを

イメージするヒトが多いので、「構想」という言葉を使っています。)

 

まあ、上記のような構想をまとめたポンチ絵は描いたのでしょうけど、

詳細・具体的なイメージを持ちつつ、感覚的に俯瞰を捉えられる個人が

プロジェクト構想を描かなければだたのポンチ絵に過ぎません。

(私はそれができる!と暗に言っている訳ですよ・・・・恥ずかしながら。)

 

「ならお前がやってみろ!」と言うヒトがいるかもしれませんが、

そりゃ~もう、大歓迎です。

コンサル込みで100億で受けても、確実に20億は抜けます。

人生終了、悠々自適ですね~。

 

まぁ、ウチのような小企業に発注稟議を通せる官庁や大企業があるとは思ってませんけどね!

お互い残念でした!ってトコでしょうか。