Step3.情報化の目的・原則を改めて定義する

経営層の目的が業務の価値基準

情報化とは何を実現するために行うのでしょうか?PJによりその答えは様々ですが、その本質的な目的を明確に文書として定義し、経営層から現場へのトップダウンによる徹底が必須です。

一般的に情報化PJにおいては、Quality:品質、Cost:予算、Delivery:納期、のバランスが重要と言われていますが、それはつまり、3つの要素が全て満足されることは無く、必ず取捨選択が必要だ、ということでもあります。

そしてその判断基準は、情報部門や現場では決定することができません。その上位である経営層の決定が必要不可欠になります。

 

全ての要望・要求には理由がある

業務プロセスの効率化やシステム化の検討を行うと、現場から様々な要望・要求が出されます。それら一つ一つに、現場として業務としてのもっともな理由があります。それらの理由をどれだけ聞いたとしても、QCDのバランスを取ることはできません。現場の声をただ聞くのではなく、PJの価値基準に沿って、必要なものだけを取捨選択できなければ、そのPJは必ず迷走します。

 

業務プロセスの構造化

情報化PJには一般的に複数の現場部門が関与しますが、業務全体を俯瞰し、業務全体のQCDのバランスを取るためには、EAなどの手法によって業務プロセスが構造化されていると便利です。

業務プロセスの構造化には手間が掛かりますが、開発フェーズに入ってからの現場との協議やシステム構築後の手戻りのリスクを考慮すると、事前に手間を掛けておいたほうが結果として効率的であるケースが多いと考えています。

 

 

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